【考える本質】具体から抽象、抽象から具体をわかりやすく簡単に解説！

私たちは、「具体」と「抽象」を行き来しながら物事を考えています。

この「具体と抽象を行き来する」思考がうまくできると、普段の思考力が飛躍的に向上します。

今回は、具体から抽象、抽象から具体に落とし込む思考方法について解説します。

具体・抽象とは

まずは「具体」と「抽象」の違いについて整理していきましょう。

具体と抽象はそれぞれ次のような意味を持っています。

具体：

実際の事例や事象、事柄を明確に表したモノ

抽象：

細かい個別の要素から共通点や本質を抽出したモノ

例えば、「サッカー」や「野球」は具体的なスポーツの種類であり、それぞれすぐに頭の中でイメージできると思います。

一方で、この「スポーツ」という言葉は、サッカーや野球などを総称したものであり、抽象的で頭の中ではっきりとイメージすることができません。

このように、「具体」と「抽象」はその言葉が指し示す情報量やイメージのしやすさが異なります。

「具体」よりも「抽象」の方が、その言葉自体が持つ情報量が多くなります。また、「抽象」よりも「具体」の方が、頭の中で直感的にイメージすることができます。

それでは、「具体から抽象」へ向かう思考と、「抽象から具体」へ向かう思考をそれぞれ見ていきましょう。

具体から抽象へ

「具体から抽象」へ向かう思考は、複数の具体的な事例や要素から共通点や本質を見つけ出してまとめる考え方です。

物事に潜むパターンやエッセンスを見抜くことができます。

具体から抽象へ向かう思考の具体例

例えば、数人の知り合いと話している中で、以下のような情報が得られたとします。

• Aさんは毎日朝5時に起きて資格勉強をして合格した
• Bさんは毎日ジムに通って理想の体型になった
• Cさんは毎日SNSを更新することでフォロワーを10万人増やした

これらの具体的な個々の情報から共通点を見つけると、「成功する人は毎日の習慣を大切にしている」という抽象的な本質を導き出すことができます。

Aさんも、Bさんも、Cさんも毎日取り組むことで成功することができていますよね。

そして、ここで得られた「成功する人は毎日の習慣を大切にしている」という知識は、自分が次何か目標ができたときに同じようにすることで活かすことができます。

ビジネスにおける具体から抽象

例えば、実店舗を運営していて、売上が伸びた3つの店舗を分析してみます。

• 店舗A：丁寧な接客が好評
• 店舗B：品揃えが豊富で人気
• 店舗C：SNSで商品を積極的に発信

これらの共通点を抽象化すると、「顧客満足度の高いサービスや情報提供が売上を伸ばす鍵」と考えられます。

ここで得られたエッセンスを別の店舗でも試すことによって、全体的な売り上げをさらに伸ばせる可能性があります。

具体から抽象へ向かう思考ができると、いろいろな事例から本質を導き出し、今後の戦略や方針を立てる際に役立ちます。

抽象から具体へ

「抽象から具体」へ向かう思考とは、抽象的な概念や本質をもとに具体的な行動や事例に落とし込む考え方です。

具体的なアイデア創出やアクションプランなどのアウトプットを生み出すことができます。

抽象から具体へ向かう思考の具体例

例えば、抽象的な「健康な生活を送る」という言葉について考えてみましょう。

「健康な生活を送る」そのままでは、何をすればいいのかがあいまいでわかりません。

もう少し実際の行動レベルで考えると、次のようなことが挙げられます。

• 毎日30分ウォーキングをする
• バランスの良い食事を1日3回摂る
• 毎晩23時には就寝する

このように、抽象的な概念を具体化することで、「何をすればよいのか」が明確になります。

ビジネスにおける抽象から具体

例えば、会社のビジョンが「顧客満足の追求」だった場合、これを具体化してみると次のようなことが挙げられます。

• 24時間以内に顧客の問い合わせに回答する
• 商品の使い方を動画で分かりやすく解説する
• 定期的にアンケートを取り、フィードバックを改善に生かす

抽象的な目標やビジョンが具体化されることで、現場での行動が一貫し、成果につなげることができます。

まとめ

今回は、具体から抽象、抽象から具体に落とし込む思考方法についてまとめました。

具体と抽象は物事を考える上でとても大切な概念です。

ぜひ「抽象⇄具体」の思考を日常や仕事に取り入れ、物事を深く考える力を身につけてみてください！

物事を考える全体像は、こちらの記事でより詳しく解説しています。

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