職場で「適当にやっておいて」「いい感じに仕上げておいて」といった指示を受けた経験はありませんか?
このような抽象的な指示は、その指示を実行する受け手にとって非常にわかりにくく、結果として誤解やミスにつながることが多いです。
今回は、抽象的な指示の特徴や、それがなぜ問題になるのか、そして具体的な対処法について解説します。
ポイント
- 抽象的な指示がわかりにくい理由がわかる
- 抽象的な指示を具体化する方法がわかる
抽象的な指示とは?
抽象的な指示とは、具体性に欠ける表現で指示することを意味します。
たとえば、以下のようなものです。
- 「いい感じで仕上げておいて」
- 「なんとかなるようにして」
- 「適当にやっといて」
これらの指示では、何をいつまでにどのようにするべきかが曖昧で、実際にどのような行動をとればいいのかがわかりにくいです。
「抽象的」の意味については、こちらの記事でより詳しく解説しています。
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【すぐわかる】抽象的とは!?意味を簡単にわかりやすく解説!
2024/7/7 抽象化・具体化
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抽象的な指示の例
例1: 「資料をまとめておいて」
上司が「資料をまとめておいて」とだけ指示したとき、次のような疑問がわいてきます。
- そもそもどの資料を対象としているのか?
- どのような形式でまとめるべきか?
- 期限はいつか?
- 誰に向けて作成するのか?
例2: 「もっと良い感じに仕上げて」
プレゼンの資料を提出した後に、「もっと良い感じにして」と言われたとき、次のような点がよくわかりません。
- 見た目の改善を指しているのか?
- 内容を深掘りするべきなのか?
- どの部分を改善すべきか?
- 表現方法を改善した方がいいのか?
- 資料全体の内容を増やすべきなのか?
抽象的な指示をするのはどんな上司?
抽象的な指示をする上司には、共通したいくつかの特徴があります。
- ざっくり考えるタイプ
上司自身が物事を大きくざっくりと考える傾向があり、細かく指示するのが苦手 - 時間がない
使える時間が少ない状況下で、簡潔にしか指示を出せない - 経験豊富な人
自身の経験に基づいて話すことが多く、相手が同じ知識を持っていると無意識に仮定している - コミュニケーション不足
指示を出すときに相手の理解度を確認せず、一方的に伝える
このように、抽象的な指示がされるときは、上司自身の性格的な側面とそのとき置かれた状況的な側面があります。
抽象的な指示がわかりにくい理由
では、なぜ抽象的な指示はわかりにくいのでしょうか。
抽象的な指示がわかりにくい理由は以下の通りです。
- 具体的な行動が見えない
「何を」「どうやって」行動するべきかが明確でないため、受け手が迷いやすい - 解釈が人によって異なる
抽象的な表現は曖昧さを含むため、受け手によって理解の仕方が異なります - 目標が不明確
目指すべきゴールが見えないため、進むべき道が定まらない
抽象的な指示を具体化する
抽象的な指示は、曖昧なままでは自分にとってもいい結果をもたらしません。
抽象的な指示を明確化するときは、次の2つの観点が大切です。
- 自力でも指示を具体化する
- 上司に聞いて確認する
これらの観点をベースにして、抽象的な指示を受けたときに具体化する方法を紹介します。
自分なりの提案をする
自分なりの理解をもとに上司に提案してみます。
- 「このような形で進めようと思うのですが、いかがでしょうか?」
上司に質問をする
上司に以下のような質問をして、具体的な内容を引き出します。
- 「具体的にどの部分を改善すればよいですか?」
優先順位を確認する
どのタスクが優先されるべきかを尋ねることで、進め方を明確にします。
サンプルを確認する
過去の事例や参考になりそうな資料を確認することで、方向性を掴むことができます。
まとめ
今回は、抽象的な指示についてまとめました。
抽象的な指示は、受け手にとっては混乱の元となることが多いです。
指示をしてきた上司とすり合わせて共通のゴールへ進めるようにすることが重要です。
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